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スマートフォンによるライブ配信

Android 端末で qikustream というアプリケーションを使うと、スマートフォンだけであっという間にライブ配信が出来てしまう。先日、某技術セミナーを Docomo の HT-03Aqik でライブ配信する実験をしてみた。携帯電話を三脚に取り付けるための器具(上海問屋で購入)を使えば固定も簡単である。講演は約2時間の長丁場だったので、充電用の電源パックを接続したまま配信を行った。

結果はまずまずだったと思う。画像は必ずしも鮮明ではないが、その場の雰囲気は十分に伝わってくる。部屋の照明を消してプロジェクターの明かりだけ、という低照度の環境であることを考えると、十分すぎるかもしれない。ただ、音声を鮮明に拾えていないという問題もある。Andoroid 端末の設置場所と講師の距離はせいぜい 3 – 4 m 程度だったが、配信先の再生環境で音声をクリアに聞くことは出来なかった。ボリュームを最大限に上げて、やっと聞き取れる程度である。携帯電話の内蔵マイクではこれが限界なのだろう。

このことは実験前から分かっていたので、Bluetooth 対応のヘッドセットを使って音声を拾おうと考えたのだが、qikustream のどちらの配信ソフトもヘッドセットのマイクをリンク出来なかった。通常の電話としての通話では、このヘッドセットは問題なく利用できるので、Bluetooth のプロファイルなどが関係しているのかもしれない。この点は今後も調査を継続する予定だ。

HT-03A には本体の USB 端子に接続する有線のマイク(+イヤフォンジャック)が付属しているので、これを延長する方法も考えられるのだが、その場合は USB 端子を共用している外部電源の接続が不可能になってしまう。1時間程度であれば内蔵バッテリでも大丈夫と思うが悩ましいところではある。

今回の実験では、Android 端末からの配信は 3G 回線を経由した。当初は、端末 → 無線 LAN → インターネットという経路を考えていたのだが、事前の調べでは利用可能だったはずの無線 LAN 設備が現場に無いことが判明したため、急遽 3G を使うことにした。都心とはいえ鉄筋コンクリート構造の屋内だったので接続状況を心配したが、2時間連続の配信は途中で途切れることはなかった。

あとで知ったのだが、Docomo は「直近3日間のパケット通信量が 300万パケット以上になるユーザの通信速度を制限」しているらしい。実験を行った当日のみのパケット通信量を調べることは出来ないが、今月分の今日までの全パケット通信量を見てみると約 160万パケットになっていた。配信実験以外に大量のパケット通信は無いはずなので、この数値がおよそ 2時間の配信での目安になると思う。なお、この通信速度制限の真偽を確認したかったのだが、Docomo の Web サイトでは情報を見つけることができなかった。

今回はセミナーという状況での実験だったが、スマートフォンによるライブ配信は屋外フィールドでの利用で、より真価を発揮するように思う。今ではビデオカメラも手軽に扱えるような状況ではあるが、ライブ配信を携帯端末だけで実現できるという点は重要ではないだろうか。このようなパワーを本当に必要としている人たちにとっては、iPhone や Android 端末は強力なツールとなるはずだ。