ブログ論壇の誕生

「ブログ論壇の誕生」(佐々木俊尚 著、文春新書)を読了。インターネットの普及によって顕在化し始めた様々な二極対立構造について論じている。本書に登場する対立構造はインターネットの出現によってもたらされたものであるかのように錯覚してしまうが、実はインターネットとは無関係に社会の中で醸成されつつあったものが、インターネットを触媒として一気に顕在化したことがよくわかる。インターネットと実社会の関係については、「向こう側」の理想郷ばかりを追い求めたり、逆にすべての元凶はインターネットであると糾弾するような論調ばかりが目に付く中で、筆者は両者の関係を論理的で精確に把握している数少ない論者だと思う。