Archive for 4月 2010

Windows7 における HHK の英語キー配列による日本語入力

デスクトップマシンを新調するとともに、あまり乗り気ではなかったものの Windows7 を導入した。キーボードは従来から使っている Happy Hacking Keyboard (英語キー配列)をそのまま継続使用するつもりだったが、新マシンにプリインストールされた OS が日本語キー配列の設定になっていたため、色々と手を入れる必要があった。その手順をメモしておく。

まずはキーボード用のデバイスドライバが日本語キー用になっていたため、ドライバ更新機能を使って PC/AT 101/102 キー用のドライバに変更した。以前に WindowsXP を使っていたときはこれだけで英語キー配列が使えた記憶があるのだが、今回はうまくいかず英語キー配列を正しく認識してくれなかった。

調べてみると Windows7 ではレジストリにも手を入れる必要があるらしいことが分かった。検索すると修正手順を解説したサイトがたくさん見つかるのだが、その中から Naney さんのサイトに記載されていた情報に従ってレジストリの修正作業を実施した。

http://www.naney.org/diki/d/2009-12-04-ThinkPad-X200.html

一応、その内容をここにも転載しておく。

  • レジストリ : HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\i8042prt\Parameters
  • LayerDriver JPN : kbd106.dll → kbd101.dll
  • OverrideKeyboardIdentifier : PCAT_106KEY → PCAT_101KEY
  • OverrideKeyboardSubtype : 2 → 0

これで一応英語キー配列を正しく認識するようになったが、もうひとつ問題が残った。以前から日本語入力には ATOK と Google 日本語入力を使っていて、日本語入力モードへの切り替えは [Alt] + [`] で行っていた。しかし、今回はこのキーによる切り替えが効かなくなってしまった。タスクバーにある日本語入力メニューを使ってモードを切り替えれば何とかなるものの、このままでは少々煩わしい。そんなときにふと左側の [Alt] を使ってみたところ、問題なくモード切り替えが出来ることが分かった。これまでは左右両方にある [Alt] キーのうち右側しか使ったことがなかったので、以前から左の [Alt] が有効だったかどうかは不明である。

ERP5 への道 — 導入編4

はじめに

前回、「ERP5への道 — 導入編3」で ERP5 のインストールまでこぎ着けたものの、そのまま手付かずになっていた。久しぶりに ERP5 を触ってみようと思ったら、buildout を利用したインストールが出来ることが分かった。ちなみに buildout のことは知らなかったのだが、Zope 環境で動作するプロダクトなどを配布ならびにインストールするための make のようなものと理解した。

手順の概略

インストール手順は基本的に erp5.org の Web サイトに記載されている情報に従った。

以降で具体的な手順について順番に記載していくが、ここでの内容は次の環境で実施したものである。

  • OS : Mandriva 2010.0 on 32 bits x86 CPU
  • HOST : VMware Player 3.0.1 (メモリ割り当て 768MB、HDD 20GB、NAT 接続)

RPM パッケージのダウンロード

まずリポジトリを設定してから buildout に必要な RPM モジュール群をインストールする。実際の作業は root アカウントで実施した。

# urpmi.addmedia –update nexedi http://www.nexedi.org/static/mandrivalinux/2010.0/i586/
# urpmi.addmedia –distrib –mirrorlist ‘http://api.mandriva.com/mirrors/basic.2010.0.i586.list’
# urpmi task-erp5-buildout

この手順によって ERP5 に必要なバージョンの Python と Zope などに加えて MySQL もインストールされる。

各モジュールのインストール途中で「複数バージョンが存在するので、どれをインストールするのか?」といった趣旨の問い合わせがある。Python などが必ずしも最新バージョンをインストールするわけではないことと関連していると思うが、すでにインストール済みのバイナリパッケージなどのバージョンを調べながら、出来るだけ一致したバージョンのものを選択したほうが良いと思う。

MySQL の設定

前項の手順を踏むと MySQL がインストールされているはずなので、そこに ERP5 用のデータベースとユーザを登録する。

  • データベース名 : erp5
  • ユーザ名 : erp5user

この名前はこれから実行する buildout で作られるbuildout.cfg 内にデフォルトで設定されている値である。データベース名などを変更するときは、buildout.cfg も編集する必要がある。

buildout の準備

ここからの作業は一般ユーザアカウントで実行する。buildout を実行する前に buildout を実行するユーザのホームディレクトリに ~/.buildout/default.cfg というディレクトリとファイルを作っておく。default.cfg の中身は次のようになる。

[buildout]
# Directory where built dependencies will be shared
eggs-directory = /home/<CHANGETHIS>/.buildout/eggs
# Directory to store downloads
download-cache = /home/<CHANGETHIS>/.buildout/download-cache

さらに default.cfg 内で指定した位置に eggs と download-cache ディレクトリを作っておく。この設定をしておくとキャッシュが有効となって buildout を繰り返した時の処理時間が短縮される。これらのディレクトリには buildout の実行ユーザが読み書き可能なパーミッションを設定する。

buildout の実行

まず ERP5 の buildout パッケージを取り出す。

$ cd <YOUR_WORKING_DIRECTORY>
$ svn co https://svn.erp5.org/repos/public/experimental/erp5.buildout/

ここで https を指定しているにも関わらず、証明書が自己生成のものなので確認を求められる。画面に表示される証明書情報を一応確認した上で、常に承認する旨の回答を選択しておく。

チェックアウトが完了すると、現在のディレクトリには erp5.buildout というディレクトリが作られる。そのディレクトリに入ってから、bootstrap/bootstrap.py と bin/buildout コマンドを実行すれば、erp5 のインストールが完了する。

$ cd erp5.buildout/
$ python2.4 -S bootstrap/bootstrap.py
$ python2.4 -S bin/buildout

実はここまでの記述は原本の HowToUseBuildout とは若干異なっている。原本では apt-get を使って gcc などの開発環境を整えているが、こちらではすでに urpmi コマンドを使って完了している。また、原本では データベース名が erp5db となっているが、buildout.cfg にデフォルト設定されている名前が erp5 となっているので、ここでもデータベース名は erp5 としている。さらに原本では buildout 実行時に python にはオプション指定が無いが、erp5.buildout/README.TXT をみると -S オプションを指定するようになっている。実は -S オプションの意味が十分に把握できていないのだが、ここでは -S を付けて実行している。

また buildout の途中で SOAP 関連のライブラリ欠如のためにエラーが出る。恐らく urpmi task-erp5-buildout では SOAP がインストール対象となっていないことが原因と思われる。このままでもインストールは完了して zope/erp5 は立ち上がるが、buildout 実行前に SOAP 関連のライブラリなどを手作業でインストールしておけばエラー発生は回避できると思う。

buildout コマンドを実行すれば、あとは erp5 のインストール完了を待つだけなのだが、実際には処理が途中でフリーズしたように見える現象に遭遇した。その時のプロセス状況を確認してみると、途中の svn co を実行したまま待ち状態になっているようなのだ。このままではどうしようもないので、一旦処理を中断してからもう一度 buildout コマンドを実行してみると、今度は最後まで実行が完了する、といったことを数回経験した。止まってしまうところは毎回異なるので、原因はつかめていないのだが、その後に ERP5 は問題なく実行できている。VMware Server 環境だとこのようなことは発生しないという報告もあるので、VMware あるいは マシン 固有の問題なのかもしれない。

buildout 終了後、次のコマンドで zope を立ち上げる。

$ bin/zopectl fg

なお fg の代わりに –help を指定すれば fg 以外のオプション機能を確認することができる。

続いてブラウザで次の URL にアクセスして ERP5 のログイン認証画面となれば、一応インストール作業が完了したものとする。

http://localhost:18080/erp5

ここでユーザ名 zope、パスワード zope を入力すれば ERP5 のトップ画面にアクセスすることができる。

日本語リソース導入のためのビジネステンプレート導入

ERP5 のメニュー表記などを日本語表示するためには、日本語化のためのビジネステンプレートを導入する。まず始めにHow To Install Business Templates における “Install Business Template from repositories” の項に記載されている手順に従って erp5_l10n_ja というローカライゼーション用のビジネステンプレートをインストールする。

  1. ERP5 トップ画面左上の “My favourites” メニューから “Manage Business Templates” を選択する。
  2. メニューバーにある “Import/Export” アイコン(青と赤の横矢印がすれ違うデザイン)をクリックする。
  3. “Update Repositories Informations” 画面になるので、そこにあるテキストエリアにリポジトリの URL http://www.erp5.org/dists/snapshot/bt5/ を入力してから、下部にある “Update Repositories Information” ボタンを押す。
  4. 同じ画面に成功メッセージが表示されたら、セレクトメニューから “Install Business Template” を選択する。画面にはインストール可能なビジネステンプレート一覧が表示される。
  5. 一覧から erp5_l10n_ja を探してチェックボックスで選択したら、画面最下部にある “Install Business Templates from Repositories” ボタンを押す。
  6. 確認画面になるので “Validate Installation” ボタンを押す。
  7. 画面右上にある言語選択メニューに “日本語” という選択肢が追加されていることを確認する。これを選べばメニューなどが日本語で表示されるようになる。

これで日本語化された ERP5 を利用できるようになる。

最後に

buildout による ERP5 のインストールは、途中で想定外の動作に遭遇するなど、まだ完全に把握できていない状態である。そのため本稿の内容には間違った記述や誤解が含まれている可能性があり、それらをご指摘いただければ幸いである。